引っ越しで猫が脱走したら|新居と旧居どちらを探す?初動と当日の脱走対策
引っ越しの作業中や、新しい家に着いて数日たったころに、猫がいなくなってしまった。まわりは知らない道ばかりで、どこから探せばよいのか見当もつかない。退去の日が決まっていて、時間もない。引っ越しにともなう脱走は、猫にとっても飼い主さんにとっても、ふだんの脱走より条件が厳しくなります。
迷子猫の捜索を専門とする、ペット探偵団ファインドの捜索チームです。この記事では、引っ越しで猫が逃げてしまった方に向けて、どこで逃げたかによる探す場所の違い、前の家に戻ろうとする習性、退去日が迫っているときの動き方を先にお伝えします。後半では、これから引っ越す方に向けて、当日に逃がさないための準備をまとめました。
猫はまず、逃げた場所のすぐ近くの物陰に潜みます。新居から逃げたなら、最初に探すのは新居の周りの半径50〜100mです。そのうえで、引っ越し直後の猫は前の家に戻ろうとすることがあるため、旧居が数km圏内なら旧居の方向と旧居そのものにも手を打ちます。旧居から逃げて退去日が迫っているなら、管理会社や近所に連絡先を残し、早めに捜索の専門家へ相談してください。届け出は新旧両方の自治体と警察に出し、マイクロチップの登録住所も新住所へ変更します。
いつ、どこで逃げたかで探す場所が変わる
引っ越しの脱走は、逃げたタイミングによって「猫がどこを自分の居場所だと思っているか」が違います。探す場所を決める前に、次の3つのどれに当たるかを確認してください。
引っ越し前の旧居で、荷造りや搬出中に逃げた
荷物の運び出しで玄関が開けっぱなしになり、人の出入りや物音に驚いて外へ出てしまうケースです。この場合、猫にとって外は慣れた家のすぐそばです。住み慣れた家の周りの物陰に潜んでいる可能性が高く、探す範囲は旧居の周辺が中心になります。問題は、退去日という期限があることです。動き方は後の「旧居から逃げたとき」で詳しく説明します。
移動中に、車や休憩先で逃げた
車に乗せ降ろしするとき、休憩中にドアを開けたとき、キャリーの扉を少し開けたときに逃げるケースです。猫にとってはまったく知らない場所なので、遠くへは行かず、逃げた地点のすぐ近くで身を隠す動きになります。探す中心は逃げた地点で、そこを管轄する自治体と警察への届け出も必要です。高速道路の休憩施設で逃げた場合は、施設の管理者にも伝えてください。
新居に着いてから、当日から数週間のうちに逃げた
新居はまだ猫にとって「自分の家」になっていません。外に出た猫は、新居の近くの物陰に潜むか、前に住んでいた家の方向へ向かおうとするかのどちらかの動きになります。探す場所は新居の周辺と旧居の方向の2つです。
| 逃げた場所 | まず探す場所 | 届け出先 |
|---|---|---|
| 旧居(搬出中) | 旧居の周りの物陰 | 旧居の自治体と警察 |
| 移動中 | 逃げた地点のすぐ近く | 逃げた地点の自治体と警察 |
| 新居(到着後) | 新居の周り、次に旧居の方向 | 新旧両方の自治体と警察 |
新居から逃げたときの探し方
まずは新居のすぐ近くの物陰から
知らない土地に出た猫は、いきなり遠くへは行きません。現役の捜索員によると、初めての場所に出た猫は隠れ場所を探すことから始め、近くの陰にじっと潜んでいることがほとんどだといいます。新居のすぐ近くにいる可能性がいちばん高いと考えて、まずは半径50〜100mを丁寧に見てください。
見る場所は、車の下、室外機や物置の裏、植え込みの根元、建物と塀のすき間など、地面に近い暗がりです。発見の多くは地面の近くで、高い場所を気にする必要はあまりありません。警戒している猫は鳴かず、呼んでも出てこないのがふつうです。名前を大声で呼び続けると、かえって警戒させます。新居がマンションやアパートなら、建物の外へ出ずに共用部や階段、駐輪場に潜んでいることもあります。集合住宅の探し方はマンション・アパートの猫が逃げたときの探し方にまとめています。
旧居の方向と、旧居そのものも探す
引っ越し直後の脱走には、ふだんの脱走にない特徴があります。前に住んでいた家に戻ろうとする動きです。猫には帰巣本能があり、5kmくらいまでなら家の方角を理解しているとする研究もあります。現役の捜索員の経験でも、2〜3kmであれば帰る気のある猫はふつうに帰っていくといいます。
そのため、旧居が数km圏内なら、新居の周辺と並行して旧居の方向にも手を打ちます。旧居の周辺にチラシを配る、旧居の大家さんや管理会社、前の近所の方に事情を伝えておく、旧居へ向かう途中の猫が通りそうな場所に見守りカメラを置く、といった方法です。すべての猫がすぐ旧居を目指すわけではないので、カメラを置いて様子を見る程度でもかまいません。
当社の保護事例にも、この動きがはっきり出たケースがあります。大阪市で、引っ越しから1週間後に脱走した11歳の元野良猫です。捜索員は早い段階で「前の家に戻ろうとしているかもしれない」と考え、直線で1km弱の旧居の周辺にもチラシを配りました。捜索2日目、猫は前の家の近くにあった餌場で見つかりました。経緯は大阪市の引っ越し直後の脱走事例で紹介しています。
「大通りは渡れない」と決めつけない
先の大阪の事例で、飼い主さんは「目が悪いし、あの交通量の多い大通りを渡るのは無理だ」と考え、旧居の方向を探す範囲から外していました。実際には、猫はその大通りを越えて旧居の近くまで戻っていました。「この道は渡れないはず」という思い込みで探す範囲を狭めると、猫のいる場所を丸ごと見落とします。
猫は騒がしい場所を嫌うので、ふだんは交通量の多い道に近づきません。ただ、外を知っている元野良の猫や、戻りたい場所がはっきりしている猫は、人が想像するより大きな障害物を越えることがあります。ほかの猫に追われたときにも、冷静さを失って大きな道路を渡ることがあります。大通りや川、線路が捜索範囲にどう関わるかは大通り・川・線路と猫の捜索範囲で詳しく解説しています。
長距離の引っ越しで旧居が遠い場合
県をまたぐ引っ越しなど、旧居が数十km以上離れている場合は、旧居まで探しに行く必要はありません。猫は知らない場所を移動し続けることを嫌い、一気に数km先まで進むことは考えにくいからです。長距離の場合は、新居の周辺が捜索の中心だと考えてください。
旧居の方向を意識するのは、新居の周辺で姿も気配もつかめず、範囲を広げるときの向きを決める場面です。長距離を車で移動してきた猫は、新居の周りの道も景色もにおいも知りません。そのぶん慎重になり、近くの陰に長く潜み続けることがあります。数日姿が見えなくても、遠くへ行ったと決めつけないでください。
旧居から逃げたとき、退去日までの動き方
残りの日数から逆算して近場を固める
荷造りや搬出の最中に逃げた場合、猫は住み慣れた家のすぐ近くにいる可能性が高い一方、飼い主さんには退去日という期限があります。「落ち着いたら探そう」と荷造りを優先すると、探せる日数がそのまま減っていきます。家族で役割を分け、搬出の作業と捜索を並行させてください。
探す場所は、家の周りの物陰、隣家の敷地のすみ、塀と建物のすき間などです。慣れた家の近くにいる猫は、夜の静かな時間に家のほうへ戻ってくることがあります。逃げた扉や窓を安全な範囲で少し開けておき、玄関から3mほど入った場所にいつもの食器を空のまま置いておくと、帰り道の手がかりになります。玄関先に餌を出すのは、野良猫や野生動物を呼び寄せて逆効果になるので避けます。
退去後も連絡が届く状態を残す
退去日までに見つからなかったときのために、旧居を離れたあとも情報が届く状態を作っておきます。管理会社や大家さんには、猫がいなくなったことと新しい連絡先を伝え、次の入居者や作業に入る業者が見かけたら連絡してもらえるようお願いします。隣近所にも写真と連絡先を入れたチラシを手渡しておきます。
保健所や動物愛護センター、警察への届け出も、旧居のある自治体に出しておきます。引っ越したあとに保護された場合、連絡を受けるのはこの窓口です。連絡先の電話番号は、引っ越し後も使えるものを書いてください。
退去日が迫るなら、早めにプロへ
さいたま市で、福岡県への引っ越し作業の最中に10歳の猫が逃げた事例があります。退去日まで残り2日半でした。捜索員は時間がないことから近場に絞って探し、近所の民家の塀と建物の狭いすき間に隠れている猫を見つけました。猫は体重が8kgあり、背後の高い塀は越えられないと判断して、飼い主さんと両側から挟むように近づき、毛布でくるんで保護しています。
屋外で猫を追い詰めるのは、ふだんは避ける方法です。この事例では、期限があることと猫の体格を踏まえて、捜索員が判断しました。期限のある捜索では、何を優先するかの判断に経験が生きます。退去日が数日後に迫っているなら、自分たちだけで粘るより早めに相談してください。事例の詳細はさいたま市の引っ越し2日前の保護事例にあります。
土地勘のない場所で探すための準備
地図で境目と隠れ場所をつかむ
引っ越したばかりの飼い主さんは、新居の周りにどんな道や空き地があるのかを知りません。これが引っ越し後の捜索を難しくする一番の理由です。歩き出す前に、地図アプリで新居の周りを確認してください。
確認するのは、大通り、川、線路といった範囲の境目と、公園、空き地、駐車場、古い倉庫、植え込みの多い敷地など、猫が身を隠しやすい場所です。新居を中心に半径100mほどの範囲を印刷するか画面に保存しておき、見て回った場所に印をつけていくと、同じ場所を何度も探したり見落としたりするのを防げます。旧居が近い場合は、新居と旧居を結ぶ方向にある公園や空き地にも印をつけておきます。
引っ越しの挨拶を兼ねて聞き込みをする
土地勘のなさを補ってくれるのは、その土地に長く住んでいる人です。近所の方は、野良猫が集まる場所や、猫が入り込みやすい物置や空き家を知っています。引っ越してきたばかりで知り合いがいなくても、挨拶を兼ねて事情を話せば、多くの方が気にかけてくれます。
聞き込みでは、猫の写真を見せ、見かけたら無理に捕まえず連絡してほしいと伝えます。敷地の中を確認させてもらえるよう、この機会にお願いしておくのも有効です。チラシを入れるだけでは連絡をためらう人も多く、1軒ずつ訪ねて話を聞くと情報が集まりやすくなります。聞き方のコツは近所への聞き込みのコツをご覧ください。
見守りカメラで動く時間帯をつかむ
警戒している猫は、人通りが減る夜の遅い時間や、夜明け前に少しだけ動きます。新居の周りの目撃が集まった場所や、旧居へ向かう途中に見守りカメラを置くと、猫がいつ、どこを通るかがわかります。動く時間帯と場所がわかれば、捕獲器を置く位置も決めやすくなります。
現地を大人数で探し回るのは避けてください。人の気配が増えるほど猫は隠れ続け、保護のタイミングが遅れます。家族で探すときも、静かに見て回る人数にとどめます。
届け出と登録情報の変更
新旧両方の自治体と警察に届ける
引っ越し後の脱走では、届け出先が1か所では足りません。新居のある自治体の保健所や動物愛護センター、警察に加えて、旧居のある自治体にも届け出てください。旧居の方向へ向かった猫が、旧居の地域で保護されることがあるからです。移動中に逃げた場合は、逃げた地点の自治体と警察にも届けます。
届け出の際は、猫の写真、毛色や模様、首輪の有無、いなくなった日時と場所、引っ越したばかりであることを伝えます。保護された猫を預かる期間は自治体ごとに異なるため、届けたあとも数日おきに問い合わせてください。都道府県ごとの窓口は迷子ペットの届け先窓口ガイドで確認できます。
マイクロチップの登録住所を新住所へ
マイクロチップが入っていても、登録情報が旧住所や使わなくなった電話番号のままだと、保護されたときに連絡が届きません。引っ越しの前後に、登録情報を新しい住所と電話番号へ変更しておきます。変更の手続きはマイクロチップの登録情報の変更(引っ越し時)にまとめています。首輪に迷子札をつけている場合は、迷子札の連絡先も書き換えてください。
新居で「隠れて出てこない」ときは、まず家の中を探す
脱走と決める前に家の中を確認する
新居で猫の姿が見えなくなったとき、外に出たとは限りません。知らない家に連れてこられた猫は、まず家の中の狭く暗い場所に入り込み、何時間も、長いと数日出てこないことがあります。玄関や窓が開いた覚えがないなら、外を探す前に家の中を確認してください。
家の中を探すときも、名前を呼び続けるより、静かにして物音に耳を澄ませるほうが見つけやすくなります。夜、家族が寝静まったころに、物が動く音や爪の音がすることがあります。いつもの食器とトイレを置いておき、フードが減っているか、トイレを使った跡があるかを見れば、家の中にいるかどうかの手がかりになります。
引っ越し直後の家で猫が入り込みやすい場所
引っ越し直後の家は、ふだんの家にはない隠れ場所が多くあります。次の場所を、懐中電灯を使って一つずつ確認してください。
- 家具の裏や下:まだ壁から離して置いてあるタンスや本棚の裏、ソファやベッドの下、ソファの内部
- 段ボールの中や間:開けたままの段ボール、積み上げた段ボールのすき間。封をする前にも中を確認する
- 家電の裏やすき間:冷蔵庫や洗濯機の裏、設置前の家電の梱包の中
- 収納の奥:押し入れや天袋、クローゼットの奥、シンク下の収納
- 点検口の先:天井裏や床下の点検口、浴室の天井の点検口。工事や設置作業で開いたままになっていないかを見る
家の中をひととおり確認しても見つからず、窓や網戸、玄関に開いていた可能性があるなら、外に出たと考えて新居の周りを探し始めます。
これから引っ越す人へ、脱走させないための準備
引っ越しの前にしておくこと
引っ越しの数週間前から、キャリーを部屋に出しっぱなしにして、中で休めるように慣らしておきます。当日に初めてキャリーを見せると、猫は警戒して入らず、捕まえようとして家中を追い回すことになります。首輪をつけられる猫は、新しい住所と電話番号を書いた迷子札を用意し、マイクロチップの登録情報も変更しておきます。
当日に向けて、猫をどの部屋に入れておくか、誰がキャリーを持つかを家族で決めておきます。引っ越し業者にも、猫がいること、開けてほしくない部屋があることを事前に伝えておきます。
引っ越し当日の過ごさせ方
当日は、業者の出入りで玄関が長く開きます。猫は朝のうちにキャリーに入れるか、荷物を先に出して空にした浴室や一部屋に入れ、扉に「猫がいます、開けないでください」と張り紙をしてください。荷物の搬出が終わるまで、猫のいる部屋の扉は誰も開けないようにします。
猫は旧居から最後に運び出し、新居では荷物の搬入がすべて終わり、玄関と窓を閉めてから部屋に出します。搬出の途中で猫の様子を見ようと部屋の扉を開けると、そのすきに飛び出すことがあります。様子を見るのは、玄関が閉まっているときにしてください。
移動中に気をつけること
移動中は、車の中でもキャリーの扉を開けないでください。鳴き続けていてもなだめるために開けると、ドアの開閉や休憩のすきに飛び出します。休憩で車のドアを開ける前には、キャリーの扉が閉まっていることを確かめます。キャリーの中に猫を洗濯ネットに入れてから収めておくと、扉が開いたときにも飛び出しにくくなります。長距離で宿泊を挟む場合も、宿の部屋でキャリーから出すのは、窓と扉を確認してからにします。
新居に着いてからの数週間
新居では、いきなり家全体を自由に歩かせず、一部屋から慣らしていきます。その部屋にいつものトイレ、食器、寝床を置き、猫が落ち着いてから少しずつ行ける範囲を広げます。部屋に出す前に、窓、網戸、玄関の周りに猫が通れるすき間がないかを点検してください。網戸は猫が押すと外れたり開いたりするものがあり、ストッパーで固定しておくと安心です。玄関に脱走防止の柵をつける方法は猫の脱走防止グッズで紹介しています。
新居に慣れるまでは、外に出さないでください。ストレスがたまっているように見えても、気分転換のつもりで外へ連れ出すのは危険です。先に紹介した大阪の事例は、引っ越し直後にリードをつけて外へ出たところ、大きな音に驚いてリードが外れたのがきっかけでした。引っ越し直後の散歩は、脱走のきっかけになります。ストレスは家の中での遊びで発散させ、キャットタワーを置くなど家の中で過ごしやすい環境を整えます。
キャリーに入れられない猫の場合
どうしてもキャリーに入らない猫や、捕まえようとすると暴れて手がつけられない猫もいます。無理に追い回すと、引っ越し前から家の中で隠れ続けたり、開いた玄関から逃げ出したりするきっかけになります。こうした場合は、自分たちだけで抱え込まず、キャリーに入れられない猫の捕獲代行も検討してください。
プロの捜索を頼む目安
こんなときは早めに相談を
引っ越し後の脱走は、飼い主さんが土地を知らず、猫も新居を自分の家だと思っていないため、ふだんの脱走より捜索が難しくなります。次のような状況なら、早めに相談してください。
- 新居の周りに土地勘がなく、どこから探せばよいか見当がつかない
- 旧居の退去日が数日後に迫っている
- 逃げてから48時間たっても、姿も目撃情報もつかめない
- 新居と旧居の両方を探す必要があり、人手が足りない
- 外を知っている元野良の猫や、去勢していないオスで、遠くへ動く心配がある
現役の捜索員によると、警戒している猫が10日ほど潜み続けることは珍しくなく、脱走から時間がたっても保護できた例は数多くあります。数日見つからないからといって、諦める必要はありません。一方で、引っ越し直後は猫が旧居へ向かって移動し始めることもあるため、動き出す前の早い段階で探す範囲を正しく決めておくことが保護への近道になります。
ペット探偵団ファインドの捜索
ペット探偵団ファインドは、仲介ではなく、自社の捜索員が直接現場へ伺います。引っ越しの事例のように、旧居の方向を読んでチラシを配る範囲を決めたり、退去日から逆算して近場に絞ったりと、状況に合わせて捜索の組み立てを変えます。捕獲器や見守りカメラを使い、猫が動く時間帯と場所をつかんで保護につなげます。
電話での相談は24時間受け付けており、相談は無料です。料金は捜索の内容によって異なるため、目安はペット探偵の料金の記事をご覧ください。実際にご依頼いただいた飼い主さんの声は、ペット探偵団ファインドの評判・口コミ(Googleクチコミ200件超)で読むことができます。
よくある質問
Q. 引っ越し後に逃げた猫は、前の家に戻りますか?何kmまで戻れますか?
戻ろうとすることがあります。猫には帰巣本能があり、5kmくらいまでなら家の方角を理解しているとする研究があります。捜索の現場でも、2〜3kmなら帰っていく猫は珍しくありません。旧居が数km圏内なら、新居の周辺と並行して旧居の方向と旧居の周辺にも手を打ってください。
Q. 引っ越してから、いつまで脱走に注意すればいいですか?
猫が新居を自分の家だと感じるまでです。慣れるまでの期間は猫によって違い、数週間で落ち着く子もいれば、数か月かかる子もいます。家の中で落ち着いて眠り、食事やトイレがふだんどおりになるまでは、窓や玄関の管理を続け、外には出さないでください。
Q. 新居で猫が隠れて出てこないのですが、脱走したのでしょうか?
脱走とは限りません。知らない家に来た猫は、家具の裏や段ボールの中、家電のすき間、天井裏や床下の点検口の先などに入り込み、数日出てこないことがあります。窓や玄関が開いた覚えがなければ、まず家の中を静かに探し、フードの減りやトイレの跡を確認してください。
Q. 長距離の引っ越しで、新居に着いてから逃げました。旧居まで探しに行くべきですか?
旧居が数十km以上離れているなら、旧居まで探しに行く必要はありません。猫は知らない場所を長く移動し続けることを嫌うため、新居の近くに潜んでいる可能性が高いと考えます。新居の周りの半径50〜100mを中心に探し、届け出は新居の自治体と警察に出してください。
Q. 退去日までに見つからなかったらどうすればいいですか?
旧居の管理会社や大家さん、隣近所に新しい連絡先を伝え、見かけたら連絡してもらえるようお願いしてから退去します。旧居の自治体の保健所や動物愛護センター、警察にも、引っ越し後も使える電話番号で届け出ておきます。退去日が迫っているとわかった時点で、捜索の専門家に相談することをおすすめします。
まとめ
引っ越しで猫が逃げたときは、まず逃げた場所が旧居か、移動中か、新居かを確認します。新居から逃げたなら、新居の周りの物陰を最初に探し、旧居が数km圏内なら旧居の方向にも手を打ちます。「大通りは渡れない」と決めつけず、長距離の引っ越しなら新居の周辺に集中します。旧居から逃げて退去日が迫っているなら、連絡先を残したうえで早めに相談してください。届け出は新旧両方に出し、マイクロチップの登録情報も新住所へ変更します。
これから引っ越す方は、キャリーに慣らし、当日は猫を一部屋に入れて張り紙をし、新居に着いたら一部屋から慣らしてください。どこを探せばよいかわからないときは、一人で抱え込まず、電話でご相談ください。
執筆・監修:ペット探偵団ファインド 捜索チーム / 運営:株式会社ファインド
迷子猫の捜索を専門とする捜索チームが、現場の経験と自社の保護事例をもとに執筆しています。